第2回川中島合戦の舞台【葛山城・長野県】

旭山城に対する向城

今回は、長野市にある川中島合戦の舞台となった山城2つに登城してきました。まずは上杉方の城「葛山城」について書いていきます。(もうひとつは武田方の「旭山城」です)

戦国時代でも最も有名な戦いといえば「川中島合戦」。川中島合戦は合計5回行われていますが、その2回目の舞台となったのが「葛山城」です。裾花川(すそばながわ)を挟んで向岸の旭山にある武田方の「旭山城」の向城( 敵の城を攻める時、それと相対して築く城。付城(つけじろ)ともいう)として葛山を整備・拡大して作った山城で、元々はもとは葛山衆と呼ばれる地侍の城で、落合氏が城主でしたが、上杉方の村上義清に従い上杉謙信に寡勢していました。葛山の周りの芋井地区にはたくさんの歴史ある集落が点在しているので、もしかすると葛山衆の末裔の方がまだおられるかもしれませんね。

合戦のほうは、武田勢がまだ雪深い越後から謙信軍が出陣できない(援軍を送れない)時期を見計らい、大軍をもって総攻撃したため、さすがに強固な葛山城も落城してしまいます。

とまぁ、わかったように解説していますが、本丸跡にあった看板に書いてあることを真似て書いているだけですので、詳しくはそちらの看板画像を御覧ください(笑)

今回はバスも使わずに長野駅から完全に徒歩で登城しましたが、道中、看板や表札があまりありませんので、可能な限り事前に情報を入手してから登城しましょう。経路だけではなく、お城に関する情報も(歴史、曲輪や堀切の位置など)。

今回の登城にあたり、「ながの山城あるき」さんのHPを参考にさせていただきました。正直、このマップがないとうまく行動できなかったと思います。HPにはまだたくさんの山城情報が載っていますので、まだまだ参考にさせていただきます!勝手にリンクさせていただきましたが、ご容赦ください。

城名(別名)葛山城(かつらやまじょう)
築城者上杉謙信(落合氏が城主)
築城年1555年
城のタイプ山城
山の名前(標高)葛山(かつらやま)(812m)
城の標高本丸跡で計測したところ772m(カシオ・プロトレック)
城の比高約250m(静松寺付近で約560mだったので、この数字にしてみました。

フォトギャラリー

葛山城へのアクセス

JR長野駅よりアルピコ交通バスを利用する場合:

  • 「横棚」バス停下車→「静松寺」ルート
  • 「たたらバス停」→「大手道コース」または「葛山神社」ルート

歩いて登城する場合:

基本的にはバスや車のルートを同じになりますので、Googleマップ等で検索する場合は、バスのルートで検索してください。徒歩で検索するととんでもないルートを教えられて急勾配を往復する羽目になりますので、ご注意ください。

上りルート

まずは「頼朝山トンネル」を目指す。この橋はトンネル前の「茂菅大橋」。「頼朝山トンネル」を通らずに向かって左側に進む。

道なりに歩くと、手前に「飯縄神社」の鳥居がみえる。手前を右へ。

しばらく上り坂。

「静松寺」入り口。ここを左(更に登っていく)に進む。

急に「パッ」と芋井地区の集落が目の前に開ける。

右に進む。芋井郵便局を通り、葛山神社(登り口)へ。

いざ、登城! 続きはフォトギャラリーを御覧ください。

下りルート

本丸跡から「姫谷」の反対方向にある道が大手道コースです。たぶんあまり通る人がいないのか、なんとなくこの道で良いのか不安になりますが、電柱をくぐって前に進むと、すごく雰囲気のある尾根が続きます。少し長めで気持ちの良い下りが続きます。

たぶん「大手道コース」の入口がここだと思います。ほとんど誰も通っていないのか、それともここが入口ではないのか、看板はこれひとつです。なんとも寂しい大手道入口でした。山を背にして左方向に進むと「静松寺」方面、右方向へ進むと芋井郵便局がある通りに出すことが出来ます。自分は左の「静松寺」方向へ進むことにしました。

左方向に進むと、しばらくまた気持ちの良い山道が続いたあと、この「いつくしみ観音入口」に出ます。このまま進むと「静松寺」へ、反対方向へ進むと「横棚」バス停へ(静松寺入口の碑があったところ)へ向かいます。

「横棚」バス停。ここからバスに乗っても良し、歩いて長野市内へ向かっても良いし。私はできるだけ歩くようにしていますので、この先も長野駅まであることにしました。

登城後記

登城ルートをいつも以上に細かく紹介してしまいましたが、それには理由がありまして。実は前日の昼過ぎに何も下調べをしないで(ナメてました)葛山城登城に向かい、あちこち迷いながらウロウロして結局断念してしまうという大失態をおかしてしまったのです。 裾花川(すそばながわ)沿いを歩いて山に向かえば簡単に登れると油断していた結果、アップダウンの激しい地形とグーグルマップの訳のわからない情報に戦意喪失。当たり前のことですが、低くても山は山。基本中の基本を怠ってしまった事に猛省です。

実は、高取城に登ったときも少し怖い思いをしたので、近いうちに書き記したいと思います。日没で危うく無人の集落に下りてしまいそうになった話です。